発達障害と
支援体制についてSUPPORT
発達障害にはどんなものがあるの?(精神疾患の診断・統計マニュアル DSM-5より)
知的能力障害 | 知的障害ともいいます 発達検査・知能検査などで判断します |
---|---|
コミュニケーション障害 | 言葉の遅れがあり、言葉のやりとりが難しい状態です |
自閉症スペクトラム障害 | 対人関係が苦手、社会性に問題がある、こだわりや興味の偏りなどが目立ちます |
注意欠如多動性障害 | 多動(落ち着きがない) 注意散漫・集中持続困難 衝動性(考えずに行動する、発言するなど) |
限局性学習障害 | 知能に見合わない読み、書き、計算困難がみられる |
運動障害 | 粗大運動(身体を使った運動)、微細運動(手先を使った運動)が苦手 |
チック障害 | 突発的、無目的、不随意に急速な運動や発声が起きる(身体の一部を無意識に動かす、無意識に発声する、咳払いや鼻を鳴らすなど) |
子どもの発達に関する医療支援体制 - 1
発達障害に対応する診療
診察、検査、各種情報を総合して診断、治療を行う
<治療>
- 環境調整 家庭、学校での対応法の指導・アドバイス
- カウンセリングなどの心理療法
- 薬物治療
- 限定された施設での、発達障害・学習障害への指導、訓練
(学習指導、視機能訓練、ペアレントトレーニングなど)
子どもの発達に関する医療支援体制 - 2
~心理的アプローチについて~
心理的アプローチが必要な症状
発達障害の症状増悪、心身症の症状出現(本来の特性による影響、環境による影響)
- 母子分離不安
- 保護者と離れることに強く不安を感じる
- 緘黙(場面緘黙含む)
- 本当は話せるのに話そうとしない、場面によって話せなくなる
- 不登校
- 抜毛
- 頻尿、夜尿など排泄の問題 など
<対応>
- カウンセリング
- 心理療法(認知行動療法など)
- 箱庭療法
子どもの発達に関する医療支援体制 - 3
~薬物治療について~
- 薬物治療が可能な症状
- 多動・不注意・衝動性、こだわり・過度の不安や緊張、強迫的な行動・言動、感情コントロール困難・感情の起伏が激しい、爆発的、暴力的な行動・言動、睡眠の問題(入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒など)
薬物治療は決して第1選択の治療ではありません
しかし、子どもの状態によっては、必要な時もあります
子ども自身に必要かどうかを考えて対応します
子どもの発達に関する医療支援体制 - 4
~学習支援について~
発達障害の症状により、学習姿勢に影響が出る場合
- 多動・注意散漫、集中持続困難
- 座席の位置の調整・声掛け、ルール・合図の徹底
- 学習の理解ができない・学習が定着しにくい
- 補習、通級指導・学習方法の工夫
- 読むのが困難・書くのが困難・板書が苦手、時間がかかる
- 拡大コピー、前もって読みやすくする工夫
ノートのマス目の工夫、量の軽減
プリントの活用、ノートのコピー
子どもに適した学習環境を目指して、必要な支援方法を一緒に考えていきます
当クリニックの連携機関について
堺清恵会LDセンター<清恵会病院内に平成27年10月に開設>
- 適応症例
-
- ・限局性学習障害(学習障害、発達性ディスレクシア)
- ・視機能異常
当クリニックにて発達外来受診中の患者さまで、必要性があると判断した場合にはご紹介させていただくことがあります